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人を管理するな。目的を共有せよ。強い組織をつくる「任せ方」
ビジネス
人を管理するな。目的を共有せよ。強い組織をつくる「任せ方」
会社が大きくなると、必ず出てくる問題があります。
「人をどう管理するか。」
社員が増える。
ドライバーが増える。
管理者が増える。
協力会社様が増える。
営業所が増える。
会社が小さい頃なら、社長が一人ひとりを見ていれば何とかなったことも、組織が大きくなれば同じやり方では回らなくなります。
そこで、
ルールを増やす。
報告を増やす。
確認を増やす。
承認を増やす。
そうやって「管理」を強くしたくなります。
もちろん、会社にルールは必要です。
しかし私たちは、
人を細かく管理することと、強い組織をつくることは同じではない。
と考えています。
ルールだけでは、組織は強くならない
例えば、
「毎日この時間までに報告してください。」
というルールがあったとします。
そのルール自体は必要かもしれません。
しかし、
なぜ、その報告が必要なのか。
ここまで理解しているかどうかで、行動は大きく変わります。
「会社に言われたから報告する。」
のと、
「問題を早く発見して、お客様への影響を防ぐために報告する。」
のでは、まったく違います。
前者は、ルールがなくなればやらなくなるかもしれません。
後者は、ルールに書かれていなくても必要な行動を考えられます。
ルールは行動を決めます。しかし、目的は判断をつくります。
「報連相しろ」だけでは足りない
会社ではよく、
報告・連絡・相談を徹底してください。
と言います。
もちろん重要です。
しかし、
「報連相してください。」
だけでは、人によって基準が違います。
何を報告するのか。
いつ報告するのか。
どの段階で相談するのか。
誰に共有するのか。
ここが曖昧なままでは、
「自分では大丈夫だと思いました。」
という判断が起きます。
だから必要なのは、
ルールだけではなく、
判断基準の共有です。
例えば配送なら、
問題が確定してから報告するのではなく、
「遅配になる可能性が出た段階で共有する。」
という考え方を共有する。
なぜなら、
早い段階なら管理者がフォローできる可能性があるからです。
つまり目的は、
報告することではありません。
お客様への影響を最小限にすることです。
目的が分かれば、自分で考えられる
組織が大きくなるほど、
経営者や管理者がすべての状況を把握することは難しくなります。
現場では毎日、想定していなかったことが起こります。
道路が渋滞する。
荷物が増える。
ドライバーが休む。
車両が故障する。
配送先でトラブルが起きる。
すべてをマニュアルに書くことはできません。
だからこそ、
「何をするか」だけではなく、「なぜするのか」を共有する。
必要があります。
目的が共有されていれば、
マニュアルにない状況でも、
「この会社ならどう判断するべきか。」
を考えられるようになります。
管理する組織から、判断できる組織へ
私たちが目指したいのは、
社長や上司が常に指示を出す会社ではありません。
現場の一人ひとりが、
状況を見て、
考えて、
判断して、
必要な報告ができる組織です。
例えば、
「これ、社長に聞かないと分かりません。」
という状態が100回発生すれば、
社長は100回判断しなければなりません。
しかし、
会社としての目的や判断基準が共有されていれば、
そのうち50回。
70回。
90回。
と、現場で判断できることが増えていきます。
これは単なる業務効率化ではありません。
組織そのものが成長しているということです。
だから、ルールは必要です
ここまで読むと、
「では、ルールはいらないのか。」
と思われるかもしれません。
そうではありません。
私たちはむしろ、
組織が大きくなるほど、ルールは必要になる
と考えています。
ただし、
ルールを作る目的が重要です。
人を監視するためではない。
失敗した人を責めるためでもない。
誰が担当しても一定の品質を守り、
お客様との約束を守り、
一緒に働く仲間を守るためにルールがあります。
ルールは、人を縛るためではなく、組織の最低品質を守るためにある。
その上で、
ルールに書かれていないことを判断するために「目的」が必要になります。
前回の「権限移譲」とつながる
前回の記事では、
「任せることは、手を抜くことではない。」
という話をしました。
仕事を任せる。
権限を渡す。
しかし、
目的も判断基準も伝えずに仕事だけ渡せば、それは権限移譲ではなく丸投げです。
本当に任せるためには、
「どこまで自分で判断していいのか。」
と同時に、
「何のためにその仕事をしているのか。」
まで共有する必要があります。
だから、
仕組みをつくる。
↓
任せる。
↓
目的を共有する。
この3つは、すべてつながっています。
会社の理念は、壁に飾る言葉ではない
企業理念。
ミッション。
ビジョン。
バリュー。
会社が大きくなると、こうした言葉を作る会社も増えていきます。
しかし、
どれだけ格好いい言葉を作っても、
現場の判断につながらなければ意味がありません。
理念とは、
ホームページに載せるためだけの言葉ではない。
迷ったときに、会社としてどちらを選ぶかを決める判断基準。
だと私たちは考えています。
例えば、
売上を取るのか。
品質を守るのか。
短期的な利益を取るのか。
取引先との長期的な信頼を取るのか。
会社には毎日、小さな選択があります。
そのとき、
「ひとつホールディングスならどうするか。」
を社員一人ひとりが考えられる。
そこまで浸透して初めて、理念は会社の力になるのだと思います。
会社が大きくなるほど「共通言語」が必要になる
10人の会社なら、
社長が毎日話せます。
100人になれば難しくなります。
さらに、
社員。
業務委託ドライバー。
協力会社様。
営業所。
グループ会社。
関わる人が増えれば増えるほど、
全員に直接説明することはできなくなります。
だから必要になるのが、
共通言語です。
「品質を守る。」
「前もって報告する。」
「お客様との約束を優先する。」
「問題を隠さない。」
「できない理由ではなく、どうすればできるかを考える。」
こうした共通の判断基準が増えるほど、
組織は同じ方向へ進みやすくなります。
人を動かすのではなく、目的で動く組織へ
管理者が毎日、
「あれをやって。」
「これをやって。」
「これはダメ。」
「次はこうして。」
と指示し続けなければ動かない組織には限界があります。
私たちが目指したいのは、
指示されたから動く会社ではありません。
目的を理解して、
自分で考え、
自分で行動できる会社です。
もちろん、簡単ではありません。
失敗することもあります。
判断を間違えることもあります。
だから管理者は必要です。
しかし最終的には、
「人が人を管理する会社」から、「目的によって人が動く会社」へ。
変わっていかなければ、大きな組織にはなれないと考えています。
経営者の仕事は「答えを出すこと」から変わっていく
創業当初、
経営者の仕事は答えを出すことです。
問題が起きれば判断する。
営業先を決める。
採用を決める。
案件を決める。
会社が小さいうちは、それで進めます。
しかし組織が大きくなると、
経営者自身がすべての答えを出すのではなく、
会社の中で答えを出せる人を増やすこと
が仕事になっていきます。
そのために、
仕組みをつくる。
権限を渡す。
目的を共有する。
人を育てる。
これを繰り返していく。
「社長が答えを持っている会社ではなく、組織が答えを出せる会社へ。」
それが、ひとつホールディングスが目指す組織です。
前回の記事|B-5
今回の記事は、前回の「権限移譲」から続く内容です。
仕事を任せるとはどういうことなのか。
経営者は何を手放し、何を手放してはいけないのか。
こちらの記事で詳しくお話ししています。
任せることは、手を抜くことではない。会社を大きくする「権限移譲」
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- 人が先か、案件が先か。ひとつホールディングスが「案件を先」にする理由
- 経営者は飛行機を操縦する人ではない。管制塔である。
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- 任せることは、手を抜くことではない。会社を大きくする「権限移譲」
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次回予告|B-7
「優秀な人を採るだけでは、強い会社にならない。」
会社を大きくするには、優秀な人材を採用すればいい。
本当にそうでしょうか。
どれだけ優秀な人でも、
会社の目的や文化が共有されていなければ、組織として同じ方向には進めません。
そして逆に、
最初から完璧な人材でなくても、
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次回は、
「採用」と「育成」、そして会社の文化をどうつくるのか。
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